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メインテートとアルドメッドはどちらがやさしい薬か

メインテートはβ受容体遮断薬です。β受容体とは交感神経終末に存在するノルアドレナリンの受容体です。メインテートはβ受容体の中でもβ1受容体を選択的に遮断するため、心臓にのみ作用します。メインテートはβ1受容体を遮断することで心臓拍出力を減弱させ、血圧を低下させます。他にも脈をゆっくりにする効果があるため、頻脈や期外収縮を持つ高血圧治療には非常に有効な薬です。一方、心機能を抑制するので、心不全や徐脈のある方はその症状を悪化させるおそれもあるので、そういう人には向いていません。
またアルドメッドは中枢のα2受容体を刺激することによって、交感神経系の働きを弱め、血圧を低下させる薬です。α2受容体とは交感神経系の負のフィードバックのためにある受容体です。特に気になる副作用というのはめまい、ふらつきぐらいで、副作用発現頻度も低くなっています。
メインテートとアルドメッドはいずれも交感神経系を抑制することで血圧を下げる薬ですが、どちらが体にやさしい薬なのでしょうか。
妊娠中の女性にとってはアルドメッドの方がやさしい薬と言えます。なぜなら妊娠中でも有益性が危険性を上回る場合には投与可能だからです。メインテートは妊娠中に服用すると、胎児の発育毒性を示し、致命的となることもあるので、妊娠中は投与しないこととされています。
また心不全のある患者さんにもアルドメッドの方がやさしい薬と言えます。なぜなら添付文書には、心不全に関する慎重投与の記載がないからです。一方、メインテートはβ1選択性が高いために強く心機能を抑制するため、心不全の患者さんに投与すると循環不全を起こす可能性があります。ですから慢性心不全の患者さんへの投与は禁忌とされています。